我が家にはギリシャリクガメのリッキー(オス、2008年お迎え)とロシアリクガメのずんだ(オス、2020年お迎え)がいます。
亡くなってしまいましたが、かつてはギリシャリクガメのタッキーとケヅメリクガメの大五郎もいました。
その子達を飼育する中で色々試行錯誤して辿り着いた、今現在の飼育環境についてまとめてみました。
ただ、これはあくまで「現時点」のもので、これからも試行錯誤は続いていくものと思います。
ケージ
ケージは90cm×45cmガラス水槽を使用しています。
トップの画像の通り、一匹に一つずつケージを与えています。
ケージ内での複数同居について
今は亡きリクガメ達を飼育していた際に同じケージで複数飼育していて、体調を崩したリクガメを病院に連れて行った際にリクガメ同士のパワーバランスの問題でストレスを受けている可能性を獣医さんから指摘され、すぐにケージを分けたら元気になったという経験もあったので単独飼育をしています。
リクガメの同居が可能かどうかはリクガメの種類や個体差もあるようです。
特に僕の飼育している、ギリシャリクガメとロシアリクガメ等地中海系リクガメのオスは縄張り意識が強いと言われております。
実際、ガラス越しにリキ男とずんさん合わせたらガラス越しにメンチ切り合ってました(;^_^A
僕は、どの種類なら同居はOKなのかはギリシャリクガメとロシアリクガメ、ケヅメリクガメしか飼育したことがないので何とも言えませんが同居をする場合にはストレスを受けている個体がいないかどうかは気を付けておいた方が良いと思います。
原産地の異なるリクガメの同居は避けた方が良いです
一般的に言われている、多湿系と乾燥系とか原産地の環境が異なるリクガメ同士を同じケージにするのは避けたほうが良いと僕は思います。
再現する環境が異なることから(温度・湿度が異なる)、片方のリクガメにとって良い環境が、もう片方にとっては悪い環境ということになってしまう可能性があるからです。
ケージも色々種類あります
ケージも様々なものがあります。
僕はガラス製の水槽を使用しておりますが他にも、
- ガラス製爬虫類ケージ
- 木製ケージ
- DIYしたケージ
などがあります。
ガラス製爬虫類ケージ
ガラス製の爬虫類ケージも使用したことがありますがどうしても冬場の温度管理が難しいなという印象が拭えず現在の形に落ち着いています(通気性を確保する為にあるケージ前面にあるメッシュの部分とガラス扉の所の隙間から入る隙間風の影響と推測しています)。
ケージを置いた部屋自体を空調で温度管理したり、物理的に隙間をふさぐ等すれば隙間風の問題は解決するように思います。
木製ケージ
木製ケージは、使用したことがないので具体的には言及出来ませんが興味があって検討したことがあり、その思考の過程を書いてみようと思います。
興味がある理由としては、
- 見た目がおしゃれ
- ケージ内のカスタムがガラス製と比べて色々出来る点
興味がありつつ、木製ケージを使用したことがない理由は、僕はケージ内保湿の為に床材に散水するのですがそれが原因でケージが腐ったりしないかなという点が不安だからです。
オーダーの木製ケージを作っている業者さんのホームページを見ると防水加工のモデルもあるのでそれなら大丈夫なのかもしれません。
DIYしたケージ
面白そうではありますし、ネットでも図面等出ていたり制作している動画等ありますが、僕は不器用なのでやったことがありません。
買うより、手間がかかる分コストは押さえられそうなのが魅力的です。
ケージまとめ
どの種類のケージを使用するかは、まずリクガメのケージを置く部屋を空調で温度管理するのかどうか、飼育者の好み等も大きな要素になってくると思います。
冬場はこのような方法でケージを保温して、夏場は保温電球と上蓋を取っ払って飼育しております。
照明類 温度と紫外線
保温電球
・保温電球は、真冬以外は75W、真冬は100Wのものをサーモスタットにつないで使用しています。
スポットライト
スポットライトは真夏以外に使用し、サーモスタットにつながず手動で7:00~19:00位の日中に点灯するようにしております。
真夏はケージ内の温度が上がりすぎてしまうので使用していません。
真夏に関してはリクガメのケージを置く部屋を空調でコントロールしているかどうかでスポットライトを使用する・しないが変わってくるように思います。
紫外線ライト
紫外線ライトはサーモスタットにつないで、7:00~19:00点灯しています。
紫外線ライトはメタハラや、Zoomedのパワーサンなど色々なタイプがありますが試したことがないのでここでは触れずです。
ライトクリップ
特にこだわりはないのですが、ずっとこれを愛用しています。
サーモスタット
僕の使っているモデルは14年前のモデルなので今は出回っていないようです(;^_^A
今は色々なタイプのものがありますね。
これが僕の使っているモデルの後継種のように思います。かっこいい・・・・。
サーモスタットは保温電球25度~30度、紫外線ライトは7:00~19:00で設定しています。設定温度は飼育しているリクガメの原産地等とリクガメの様子等を考慮して決定すると良いと思います。
サーモスタットについては飼育開始当初は「温度計見てればよくね?」みたいな感じでつけていませんでしたが、つけたほうが温度管理が格段に楽になりましたのでおすすめです。
その他のもの
エサ皿・水受け
エサ皿と水受けは下記を使用しています。特にこだわりはなく、洗いやすくて丈夫で、リクガメがひっくり返しにくいものを選んでいます。
温度計
温度計は下記を使用しています。
これをサーモスタットのセンサーの反対側に設置。温度把握もですが湿度のチェックをしています。
ちなみに温度と湿度のチェックは朝と夕にしています。
シェルター
シェルターは下記を使用しています。色々商品ありますがこれを気に入って使っています。
シェルターとして使ったり、よじ登って遊んでいたり、リクガメ達が好きなように使っております。
床材
床材、これも恐ろしいテーマですね・・・試した床材は数知れず・・・・ウォールナッツサンド、ペットシーツ、新聞紙、ヤシガラ、巻きダンボール、等々・・・・。
色々試行錯誤を経て、現在はポゴナ・クラブのヤシガラマットとヤシガラチップのブレンドを気に入って使っています。
これらを少なくとも5cm位の厚さにひいています。
穴を掘る習性のあるロシアリクガメのずんさんのほうはもう少し厚めにひいています。
ヤシガラマットとヤシガラチップのブレンドを気に入った理由はこんな感じです。
・リクガメ達が歩きやすそう
・リクガメ達が穴掘れる
・湿度保持の為に、床材に直接注水することが出来る
→ヤシガラマットが一番ベシャベシャにならずにいい感じで保水出来ている感じがしました。
・僕の住んでいる地域で燃えるゴミとして回収してもらえる
→赤玉土とかも試したいけど、ゴミ回収の点でややネックでした。
湿度
我が家にいるリキ男(ギリシャリクガメ)とずんさん(ロシアリクガメ)は「乾燥系」とカテゴライズされているリクガメで、飼育書にも「ジメジメした環境はよくない」と書かれていたので額面通り受け取り飼育開始当初は湿度はあまり気にしておりませんでした(水受けを設置する位)。
その環境で飼育していく中で鼻炎になったり、結石にはならないものの尿酸がジャリジャリしてきたりしたことがあって、気になって調べた所「乾燥系」と言われているリクガメ達でも「40%~60%位の湿度が必要」との記載を書籍やネットで再確認。
僕の「乾燥」の感覚って「10%~20%」とかの砂漠なイメージだったけど違うのね・・・・これは湿度なんとかしなければ!!と湿度保持の方法の模索を始めます。
色々調べていた所「床材に注水する」方法をネットで見つけ、実践した所これがベストでした。
床材に含まれた水分がライトの熱で気化していっていい感じで湿度保てます。
僕は湿度計をチェックして40%になったら床材に注水するようにしています。
ケージ全体の床材に注水というよりかは(全体に注水は新しい床材を使用し始めた時と床材が全体的にサラサラしてきたらやります)、定期的にはスポットライトの直下等、部分的にやるのが良い感じでした。
注水の頻度は湿度計を見ながらになりますが、乾燥する真冬だとほぼ毎日、それほど乾燥しない時期だと週1とかそれくらいの頻度で注水しています。
温浴
温浴はやる派、やらない派ありますが、僕は「やる派」です。
温浴をやる理由としては、水を飲む機会を作りたいこと、これが一番です。
水受けも置いてはありますが念の為やっています。
脱水は人間もですが生き物にとって大敵ですからね。
もう一つは、この温浴の際にリクガメを持つのでその時に体調チェックもします。
- 目:目に力あるか、涙やまぶたが腫れたりしていないか
- 鼻:鼻水垂れていないか
- 口:開口呼吸していないか
- その他外部:外傷等ないか
- 食欲:いつも通り食べているか
- 便:軟便、その他目視レベルで問題あるかどうか
- 尿酸:ザラザラ固まってきていないか
温浴の実施頻度は週に5回、仕事に行く日の朝にやっています。
温度がぬるま湯程度で、お湯の深さは甲羅の半分位でやっています。
真冬は空気が冷たいので、温浴スペースは暖かくしてから行うようにしています。
リクガメは肺が大きいので冷たい空気吸うと一発で体冷えるそうで、冬場は注意しております。
リクガメ飼育書籍
リクガメ関係の飼育書、色々出版されておりますがこれが一番の僕のお気に入りです。
リクガメ飼育のことが網羅的に書かれていて、まず初めに購入する飼育書としておすすめの本です。
僕が知っている限りで、屈指の情報量ではないかと思っております。
いざ、飼育を始めたら気をつけることは?
いざ、飼育を始めようとした場合、ほとんどの方がベビーのリクガメを飼育されることと思います。
ベビーは本当に繊細です。
そうでなくても、環境が変わり、知らない人から世話をされるようになりリクガメはかなり戸惑っていると思います。
お迎えしてしばらくの間は、あまり構いすぎずリクガメが環境に慣れてくれるのをじっくりと待つ感じでいったほうが良いと思います。
我が家で2020年9月にお迎えしたロシアリクガメのずんだも、お迎えした初日と3年後の画像を上記に載せましたが様子を見ていると「本当に同じリクガメですか?」という位、現在は環境に慣れた様子です。
お迎えした当初は、人間が近づくと食べるのを止めてしまいすぐに隠れてしまっておりましたが、今では人間が近づくと駆け寄ってくるようになって、オラついてくるようになりました(;^_^A
そんなことから、
お迎えしたすぐは、あまり構いすぎないでそっと見守るようにするのが良いのではないかと思います。
我が家の一日の飼育ルーティン
飼育方法や機材、温度管理や湿度管理、日々の観察と色々やることはありますが2008年から飼育をしていて一番難しいなと思う事は、これらのことをルーティン化して継続していくことだと感じています。
飼育し始めの頃は、モチベーションMAXなので良いと言われることは全てやるような感じで日々取り組めますが、ずっとその状況を維持できるか・・・・というと厳しい時もあります。飼い主側のライフステージの変化、突発的に仕事やプライベートで忙しくなることもあります。
なので、飼育する際にやること、チェックすることは、リクガメにとって必要と思われる温度・湿度・紫外線量・給餌・ケージ内環境を満たすことが最低限の条件(この条件を数十年に渡って満たし続けることこそが難しいと思っています)ですが、ルーティンは極力シンプルなものにしておいたほうが良いと思います。
すごくざっくりと書くと、我が家の飼育ルーティンは下記のような感じとなります。
- AM6:00~温浴・スポットライト点灯(保温電球と紫外線灯はサーモスタットで自動管理)
- AM6:30~温浴終了(リクガメを持つ際に健康チェック)、給餌、ケージ内温湿度チェック
- PM18:00~エサ皿回収、ケージ内掃除(糞や食べかすの回収)
- PM19:00~スポットライト消灯、ケージにカバー被せる
日々のルーティンとしては上記のような感じで、他に不定期で床材の交換をしたり、季節によって保温電球のW数調整等を行います。
まとめ
我が家のリクガメの飼育環境についてまとめてみました!!
こうやって振り返ると僕のリクガメ飼育は試行錯誤の歴史ですし、これからもそれをしていくのでしょう・・・・。
飼育機材も新しいものが発売されているので、試してみたいものもたくさんあります。
基本、あまり構いすぎない飼育スタイルですがリクガメ達が歩いたり、食べたり、のんびりしている姿を見ることで日々楽しんでおります。
この二匹の日々の様子もこれからアップ出来たらと思います。
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