2025年5月18日に走った野辺山ウルトラマラソン。
結果としては12時間35分(だったかな?下記のカロスのデータは誤ってトイレで時計を止めてしまった為少しずれています)位。
前回出た2023年大会もそれくらいのタイムで走れて、ここ数年は12時間台で走れるようになってきました。
今回も、本当に楽しかったし、ゴールするまでには色々なことがあった。
そんな主観的な振り返りのレポは書き終えましたが、こちらの方はもう少し走りや装備等にフォーカスしたレポを書いていこうと思います。
結果・レース展開振り返り



結果として、12時間30分台でゴール出来たことは正直驚きでした。
今回、考えていたトレーニングが年間通じて出来ていないことや不調等、また直前に脚を痛めていたことから制限時間との戦い、もしくは痛みが早々に出たらDNFもやむなしという想定でしたので、本当に驚きの結果。
今回も下り坂パートの多い50kmまでの前半戦で可能な限り制限時間に対して貯金をして、後半は野となれ山となれという作戦。
僕の場合、後半のペースの落ち込みは見ての通りなのですが、この後半落ち込みの対策としてとにかく呼吸が乱れない範疇で前半突っ込みます。
前半抑えてもどうせ後半は落ちるし、前半抑えるとゆっくりペースの動きに体がハマってしまうことや、制限時間に対して余裕が持てないことで気持ちにゆとりがなくなることのデメリットが大きいことからこの作戦を取っています(後半の落ち込みは今後のトレーニングで落ち幅をマシにしていきたい)。
ただ「どれだけ上げたとしても呼吸が荒れない、お話出来る上限のペース」というのは守るようにして走るようにしました。
スタート~10km:1時間4分

スタートしてすぐは、標高が高いこともあるので体の状態を探りながら。
「前回は5:40/kmで大丈夫だったから・・・」みたいな感じでペースありきで行くと結構しんどいことになることが多いので、いつも呼吸の状態を注意しながら走っています。
標高の影響は、その時の体調によって全然違って、めっちゃ呼吸がしんどい時や頭が少し痛い時、何故か手がむくんでいる時、また何の影響も感じない時など、今回で8回目の出走となるのですが色々ありました。
ちなみに今回は当たりの日だったようで、あまり息苦しさは感じず。
7km手前の所で尿意に負けてトイレに並び、時間をロス。スタート前にもしっかりトイレ行ったのですが・・・。
呼吸の乱れないペースで淡々と進んでいった区間でした。
10~20km:1時間7分

林道に入り、基本的には登り基調。
たまにある下り坂はパーッと走りますが、登りの所は抑えめのペースで淡々と登っていく。
景色を楽しみながら、淡々と。
20~30km:1時間1分

コース最高地点を超えて、基本的には下り基調のパート。
特に下り坂で痛みが出ないか不安がありましたが、どうにか大丈夫そうだということで下り坂も攻めていくことを決意。
結果的に、ここの下り坂を痛みが出ずに走れたことで自信と安心に繋がったのかここからゴールまでのびのび行くことが出来ました(結果的に90km辺りからは痛み出ましたが)。
30~40km:58分

34kmの稲子湯エイドを出た後の激坂は歩きましたが、それ以外は下り坂を利用してペースアップ。
体に熱がこもるような感じがあり、稲子湯エイド以降は水被り出来る所では全て水被りしました。
ここのペースをもう少しゆっくりに抑えれば、後半の落ち込みは抑えられるのか・・・?と思う事もありますが、特に野辺山の場合、50km以降は馬越峠の下り坂を除いてほぼ登り基調であることを考えると、体感でイーブンペースでも実質のペースは落ちるはず。それに加えて長距離に難がある僕はさらに落ちるはず・・・という目論見でここは飛ばしていくことにしています。
40~50km:1時間3分

八峰の湯まではイケイケだったのに、50kmを目前にしてドンとキツさが押し寄せてきて結構メンタル的にキツい区間でした。
今年のウルトラマラソン対策は、不調があった影響でロングジョグの回数が例年より少なかったせいか、チャレンジ富士五湖でも40km位でキツさが来ました。この辺りは次回の課題です。
「ここで崩れたら、完走は厳しくなる」
そんなことを自分に言い聞かせながら進んで行きました。
50~60km:1時間12分

スライドゾーンの往路。
登り基調であることで中々ペースが上がってこない。
この辺りが一番暑さを感じたピークでしたが、個人的には2017年と2023年大会の暑さの方がヤバかったように感じます。
暑さを感じても、飲み物をがぶ飲みせずにコップ半分位飲むのに留めて、それでも飲みたい場合は口を漱いで対応。後は水被りで体を濡らして気化熱で冷却することに努めつつ進んで行きました。
60~70km:1時間22分

スライドゾーンの復路は下り基調で、その後は馬越峠の頂上まで登り基調。しかも結構な登り基調。
ここからが馬越峠の頂上までが一番キツいゾーン。
歩くことが増えてきますが、「〇分走って、〇分歩く」とか、「電柱〇本走ったら、電柱〇本歩く」とかをして、歩き倒すことだけは回避していくように努めていきました。
70~80km:1時間38分

馬越峠の頂上までは全て早歩きで。
今回の新コース、距離が短くなった分斜度がキツくなったような気がしましたが、エイドが二か所あったおかげか、いつものコースより少し楽に感じました。
登りながら、ザックの中のソイジョイを食べたりしてエネルギーを補給。下り坂に備えました。
80~90km:1時間21分

長い下り坂。
誤魔化し誤魔化しやってきた右大腿四頭筋の痛みや左脚の痙攣がいよいよはっきりと出始める。
それに加えて、トレーニング不足による筋疲労による痛み・・・。
歩き倒さない。止まらないということを言い聞かせながら進んで行きます。
90~ゴール:1時間37分

いよいよ脚が言うことを聞かなくなって、大幅にペースダウン。
国立天文台のコースは楽しかった。
・・・が、やっぱりウルトラマラソン後半のペースの落ち込みが課題として残る。
今回は特に距離を踏めなかったことから、レース中も、レース後もダメージが甚大だった。
低負荷で長時間、長距離をじっくり踏んでいくトレーニングが僕にはかなり重要ということを改めて再確認。
走りの面ではかなり反省点もあるものの、ゴール出来たことにはとても満足。
色々ここまで調整や準備の面で難しい場面もあったけど、本当に良かった・・・という気持ちでゴールしました。
装備
装備は基本的に2022年からあまり変更しておりません(;^_^A
今回は後述しますがテーピング。直前に脚を痛めて不安があったので、ニューハレのサイトを参考にかなり厳重にテーピングしていきました。これはかなり大正解だったように思います。
今回使ったギアもひとつひとつ振り返っていきたいと思います。
シューズ:ブルックス ハイペリオンテンポ

シューズは最後のストックとなったブルックスのハイペリオンテンポ。
本当、このシューズ気に入ってて。適度な接地感と反発性。シューズに走らされる感じがなく、自分の「速く走りたい」「ゆっくり走りたい」という意思に寄り添ってくれるシューズで、ハイペリオン、ハイペリオン2とアップデートされた後も、ハイペリオンテンポをネットで見つけて購入しておりましたが、もうこれを履きつぶしたら新しいモデルを買おうかと考えております。
候補は、ブルックスのローンチ11かハイペリオン2。ネットのレビュー等見ているとハイペリオンテンポに近いのはローンチという情報もあるのでローンチか・・・?と考えていますが、ハイペリオン2も捨てがたい。
まぁ、錯乱して両方買うかもしれませんがw
ザック:パーゴワークス rush5r

ロングジョグやウルトラマラソンで愛用しているザック。
小麦アレルギーがあることから、結構携行食を持って行きますが、問題なく収納出来て、後面にも前面にもポケットがあって超お気に入りなのですが、この記事書いている時に調べていたらどうも5rのサイズは廃版になったのか見当たりませんでした(;^_^A
まぁまだまだ使えるので、使い倒していきたいと思います。
キャップ:On Zerocap

普段はOnのLightweightcapを愛用しているのですが、今回蒸し暑くなりそうとの予報だったので通気性の良いZerocapをチョイス。
通気性が保たれているおかげか、蒸し暑いコンディションでも快適に走れました。
インナー:ファイントラック ドライレイヤーベーシック

汗冷え対策で着用。
朝から夕方まで走り、その中での気温変動も激しいウルトラマラソンでかなり重宝しているアイテムです。
Tシャツ:On Performance-T

大会の時の勝負服。
着心地が良くて、シンプルなデザインがお気に入りのTシャツです。
ハーフパンツ:ノースフェイス エンデュリスレーシングショーツ

このハーフパンツは何といっても腰回りのメッシュポケットが使いやすくて愛用しております。
ウルトラの時に、小銭入れを入れたり、スマホを入れたり、ジェルを入れたり等々。
普段のランニングでも鍵やスマホを入れても全然揺れ等もなくノーストレスなので超お気に入りです。
ゲイター:C3fit ゲイター

かれこれ10年位大会の時のみ着けているゲイターです(;^_^A
年季が入りすぎてて、着圧効果があるのか疑問ですがなんとなく着けているとふくらはぎの疲労が軽減されている気がするのでなんだかんだで愛用しております。
ソックス:Tabio レーシングラン5本指

色々ソックスを試してきましたが、なんだかんだで履き心地の良さやマメ等のトラブルがないことから、Tabioのレーシングランが一番のお気に入りです。
テーピング:ニューハレ



今回のギア部門MVP。
5月頭にロングジョグで右脚大腿四頭筋内側を痛めてしまい、脚にかなり不安がある状況だったので、テーピングをいつもより増強することを決意。
ニューハレのサイトに出ている張り方を参考に、
- 膝:Vテープ
- ほうこう筋:Iテープ
- 大腿四頭筋:Iテープ
- ハムストリングス:Iテープ
- 腸脛靭帯:ニーダッシュ
これらをロールテープからチョキチョキ切り出して、両脚にガッツリと。
左脚にもテーピングした理由は、無意識に右をかばって負荷がかかるだろうし、片足だけテーピングするのはなんかバランスが悪い気がしたのでしました(根拠なし、フィーリングの話です)。
結果、大正解。
懸案の右脚は90km位まで痛み出ず、左脚も予想通り痙攣が起こりましたが、どうにか凌げました。
今までもニューハレのテーピングの予防効果は感じてましたが、今回でより実感しました!
脚を鍛えることが一番ですが、予防の意味でも今後使っていきたいと思います。
ニューハレ、プレカットタイプが楽ではあるものの、ロールタイプだとすべてのテープがすぐに切り出せるので、個人的にはロールタイプがおすすめです。
ちなみに、普通のハサミだと切るのがベタついて大変なので、ネバノンが最強です。
擦れ対策:ワセリン

ワセリンは脇、ケツ、肛門、大事なアレ周辺、お腹、背中にガッツリと塗ります。
結構擦れの痛みとかストレスって嫌なので、念入りに。
後、寒い時にお腹に塗っておくとなんとなくですが、お腹の冷えを防げるような気がしています。
後、乳首はキネシオテープを四角に切ったもの(「テーピング」の所でニーダッシュと一緒に写っているやつです)を張り付けて擦れ防止しております。
日焼け止め:アグレッシブデザイン

専用のリムーバーで落とさないといけないのが面倒ですが、これは色々試した中で効果絶大だと思う。
2017年の野辺山(参加した中で過去イチ暑かった・・・)でDNFした後に、暑さ対策を調べていたら「日焼け対策をしっかりやるべし」という記事を何個も見つけて、それ以来ちゃんと日焼け対策をするようにしております(それまで人生で日焼け止めを塗ったことがなかったw)。
日焼け止めを塗って大会出たら、走っている時のダメージも違うし、後のダメージも全然違って本当に驚きでした。
それ以来、大会の時だけでなく普段のランでも日焼け対策はしっかりやるようにしております。
給水ボトル・カップ

ノースフェイスのやつを使っています。
補給

今回補給は、基本的にはエイドステーションのものを頂き、4月のチャレンジ富士五湖では血糖値が下がるのを警戒しすぎて食べすぎた感じもあったので、今回はあまり食べすぎないことを意識。
とはいえ、小麦アレルギーがあるのでエイドの果物がなかった場合、摂れる糖質がなくなるので結構多めに持って行きました。
結果的に100km運んだだけとなったものも多くありましたが、まぁヨシとしときます。
給水に関しては、とにかく飲みすぎないように注意しておりました。気温が上がってきた昼頃は、がぶ飲みしたい衝動に駆られましたが、携行のマイカップで半分位の量を飲むのに留めて、それ以上飲みたい場合は口を漱ぐようにしておりました。
以前、非常に暑かった2017年野辺山でDNFした際に水分の摂りすぎで気持ち悪くなって吐きまくった苦い記憶があり、その後色々調べて上記のような対応にするようにしてから消化器系のトラブルは回避できており、それ以来水分補給は「こまめに、少量。それでも飲みたければ口を漱ぐ」でいくようにしております。加えて、暑さを感じた時は体を濡らすか冷やすかして気化熱で冷やした方が良さげでした。
メダリスト エナジージェル
ジェルは一番お気に入りのメダリストのやつ。
ドロドロした食感が苦手なので、結構固めの食感なのがお気に入りです。
メダリスト カフェイン200
ウルトラマラソンの前半にいつも眠気が来るので、その対策として買ってみましたが残念ながら不発。
前回の富士五湖ではカフェイン入りのジェルも試しましたが不発。
どちらもカフェインの量としては結構入っているはずなのですが、どうもやっぱりレッドブル飲むのが一番効く気がする・・・・。味なのか、僕がレッドブル好きだからなのか。
余談ですが、確か南相木村役場の一個手前のエイド付近に自動販売機があって、そこでレッドブル買って飲んだらめっちゃ元気になりました(;^_^A
塩熱サプリ
3粒を適当なタイミングでポリポリ摂りました。
効果があるのかは謎ですが、味が好きで毎回摂っております。
OS-1ゼリー
脱水対策で適当なタイミングでチビチビ飲んでおります(今回は北相木のスライドゾーンで飲み切った)。
脱水対策、なんだかんだで経口補水液が最強なのではないかと個人的に思っております。
毎回結局忘れるのですが、本当は2個持って行って70km以降の後半でOS-1入れて脱水が原因と思われるウルトラ後半のキロ8で走ってても息切れや心拍数が上がる現象を回避出来るのか実験したい。
メダリスト アミノダイレクト5500
20kmに一回の間隔で摂りました。
これも味が大好きで・・・とにかく走っている時は酸っぱい系の味が美味しい。
その他おやつ系
その他のもので、今回持って行った中で食べたものは、
- マツキヨかクリエイトで売っていた謎のジェル「エネルギーアップ」
- ソイジョイ(フルーツ味)
- 柿ピー
これら4つ。
他下記のものは100km運んだだけとなりました(;^_^A
- ソイチョコ
- えびカリ
- グルテンフリーフィナンシェ
- 芋けんぴ
本当はもっと身軽に行きたい所なのですが、小麦アレルギーがあることからエイドに置いてあるものは果物以外はほぼ口に出来ないので、まぁこれは仕方ないかなぁという感じ。
今回は4月のチャレンジ富士五湖で食べ過ぎた反省を踏まえて(トラブルがあった訳ではないけど、76kmでザックの中のものをほとんど食べつくしてしまっていました・・・走れとw)、あまり食べ過ぎないようにしました。
持って行ったおやつの中で、今回食べなかったけどグルテンフリーフィナンシェはマジで美味しい。これ、フルマラソンでもポケットに入れて30km位で食べております。
まとめ

つらつらと書いてきた野辺山ウルトラマラソンの冷静な振り返り。
ギアは例年と比べてあまり変化はないものの、不便は感じずに使えているので今後もダメになるまで使い込んでいきたい。
ギアで今後心配なのは、シューズ。長い間レースシューズとして愛用してきたハイペリオンテンポがいよいよ楽天市場でもアマゾンでも在庫がなくなってきたし、そろそろ新しいものにしようと考えている。
後釜候補となっているのは、同じブルックスのハイペリオン2かローンチ11。現状ではローンチ11を買ってみようかと思っているけど、どうなることやら。
道具や補給を考えるのも楽しいし大好きなんだけど、やっぱり走力を鍛えることが最も重要なので、そこはまた1年かけて鍛えていきたいと思う。
この記事を書き終えたのは6月の初旬。
もう野辺山ウルトラマラソンが終わって3週間経とうとしているけど、なんか昨日のことのようにも思えるし、遠い昔のようにも思える。楽しい一日でした。
また、来年も元気に野辺山を走れるように過ごしていきたいと思います。
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