2011年頃から運動不足解消の為に始めたランニング。
走る事が楽しくて仕方なかったのですが、一つ困っていることがありました。
「走るのは楽しいんだけど、脚が痛い!!」
脚が痛いから、サポート性のあるタイツを履いて、クッション性のあるシューズも履いて、と試してみたけど一向に良くならない。
むしろ走るたびにどんどん痛くなる。
「これ、何とかならないの??」
インターネット、本、様々なことを調べてヒントを探す日々。
ついに2014年、「ベアフット系ランニング」に出会います。
この記事では、ベアフット系ランニングに出会ってから現在までを書いていきたいと思います。
ベアフット系ランニングで僕が得たこと
この2つに尽きると思います。
- 故障しにくくなった
- 長い距離を以前より速く走れるようになった
脚の痛みに悩まされずに、楽しく走れるようになりました!
故障しにくくなった
走り始めの頃、こんなことを繰り返しておりました。
- 大会出て、脚の痛みに耐えて完走→2週間位歩くだけで脚が痛い
- 2週間休んで、走り出しても100mもしないうちに脚が痛い
- フルマラソンなんて脚が痛すぎて無理(初フルの2012年ちばアクアラインマラソンはDNF)
- 月間走行距離は100km位で脚は常に痛い
こんなだった僕が、ベアフット系ランニングに取り組み始めてあれよあれよという間にフルマラソンも完走出来るようになりました。
何よりうれしいことは、脚が痛むことがなくなったことで楽しく走れるようになったことです。
無茶すれば、当然故障はしますが以前より明らかに故障しにくくなりました。
長い距離を以前より速く走れるようになった
フルマラソンをなんとか完走出来るようになった後、まだ快進撃は続きます。
大会に出ると、脚の痛みと戦うだけだった僕が、
- フルマラソンで3時間半切り
- 100kmウルトラマラソンで12時間台での完走
- 月間走行距離:300~400km
2022年の時点でこんなに長い距離を走れるようになりました。
※基本的にベアフット系ランニングはトレーニングの時に行っていて、大会はランニングシューズを履いて出ております。
ベアフット系ランニングの導入
「脚の痛みに悩まされずに走れるようになりたい!」
当時その一心で方法を調べまくっていた僕は一冊の本に出会います。
その本の名は「BORN TO RUN」。
この本を読んで、えらく影響を受けた僕は速攻でスポーツショップへ行き、ルナサンダルを購入します。
導入期の注意事項
ルナサンダルを購入した際に、店員さんから「今までのランニングシューズと同じように走るとケガするのでゆっくり、短い距離から始めて下さい!!」と説明を受けましたがまさにその通り。
ベアフット系ランニングを始める時は、今までシューズを履いて走っていた時とは別の事をやる位の感覚でいたほうがいいかもしれません。
注意点は、まとめるとこんな感じです。
【ベアフット系ランニング導入時の注意点】
- シューズを履いていた時のスピード感で走らない(ゆっくり走ったほうが良いです)
- シューズを履いていた時の距離感で走らない(最初は短い距離で)
- フォアフット接地とかヒール接地とか考えず、素直に脚を地面に置く
- 体の反応を確かめつつ走る
- 走るのが厳しければ歩くことから始める
- ベアフット系ランニングに慣れるには時間が掛かるということを理解する
慣れてしまうと、長い距離も速いペースもイケるようになるのですが導入期は慎重すぎる位で良いように思います。
僕、最初全く走れなくてすごく驚きました(;^_^A
すごくゆっくりのペースで3km位走って、当時悩まされていた腸脛靭帯の痛みが出ず「これを続ければ走れるようになるかもしれない」と感激したことを覚えております。
ベアフット系ランニング参考書
ベアフット系ランニングをしていく際に、インターネットにもたくさん情報はありますが僕が参考書として読み込んだ本が二冊あります。
「BORN TO RUN」
僕がベアフット系ランニングを始めたきっかけの本です。
ハウツー的な本ではないのですが、本の中で脚の痛む著者に走り方をアドバイスするシーンがあり、そのあたりの記述はとても参考になりました。
著者のクリフトファー・マクドゥーガルさんはこの物語のラストのウルトラマラソンで最後尾フィニッシュをするのですが、そこのシーンを読んで感動した僕はウルトラマラソンに興味を持ちました。
そしてウルトラマラソン挑戦を決意。野辺山ウルトラマラソンにエントリーします。
初めて参加した2015年野辺山ウルトラマラソンで制限時間3分前に奇跡のゴールをします。
この2015年野辺山ウルトラマラソンの奇跡と、ベアフット系ランニングのおかげで僕は今も走っているのかもしれません。
ちなみに野辺山ウルトラマラソンは大好きな大会の一つとなり毎年出場しております。
今年ももちろん出場してきました!
「ゼロベースランニング」
こちらはハウツー的な本。
結構自分の体で感じて、頭で考えてやらないと書籍の内容を理解するのが難しく購入して何年も経つのにまだ記載してあることの半分も出来ていないように感じます。
走ることに関するヒントがいっぱい書かれている本で、読みたびに新しい発見があります。
ベアフット系ランニング使用履物
僕が使用してきたベアフット系ランニングの履物です。
どれが良い!
とかはそんなにないように感じます。
見た目とか好みで選んで良いと思います。
どれもペラペラのソールです(;^_^A
僕は暑い夏場は涼しいワラーチ系、寒い冬は履物系、と使い分けております。
ワラーチ系
ルナサンダル
僕にとってベアフット系ランニング始まりのサンダル。
モデルによってソールの厚さが異なりますが、ベアフット系ランニングにフォーム改善の目的で取り組むということであれば一番ソールの薄いベナードをおすすめします。
マンサンダル
「サンダルという名の裸足」とホームページで紹介されていますが、まさにそんな感じ。
マンサンダルを作った方は、manさんという方で、ハセツネと富士登山競走を裸足で完走したブログは驚きと感動で読んだ記憶があります。
マンサンダルのその他詳細はホームページに書いてあるのでそちらをご覧になって頂ければと思いますが、僕の履いてみた感想としてはルナサンダルとは全くの別物です。
見た目は似ているように感じますが、履いて走れば一発でわかります。
マンサンダルの方が、裸足に近いです。
ホームページでは、マンサンダルの作り方も紹介されておりますし完成品も販売されております。
履物系
ビブラムファイブフィンガーズ
見たまんま、5本指の面白いビジュアルのシューズ。
履き始めの頃はひとつひとつの指の所に自分の脚の指を収めるのに苦労しましたがすっかり今では慣れました!
いわば、「洋」のベアフット系シューズといった感じです。
ランニング足袋「無敵」
こっちは「和」のベアフット系のシューズ。
2014年頃購入して履きつぶしてしまったのですが、1000km位使えて丈夫でした!
特徴は、これ履いて走ったり、山歩いているとお年寄りから大人気です(笑)
無敵に限らずですが、ベアフット系シューズや裸足で走っていると色々な方とコミュニケーションが生まれるのが楽しいです。
裸足
時々砂浜や芝生、アスファルトを裸足で走りますがやっぱりこれが一番ハードコア(笑)
僕が「ベアフットランニング」と記載せず、「ベアフット系ランニング」と記載するのは、何かを履いた状態と裸足はそれくらい違うからです。
やればわかりますが全く違います。
僕がさらに踏み込んで走る動作を改善していくなら、裸足で走るんだろうなと思っております。
あと、不思議なのが裸足になると笑顔出ますね。
あの謎を誰か解いて欲しい。
ベアフット系ランニングで大会に出てみた!
現在は、ランニングシューズとベアフット系で使い分けていて、大会はランニングシューズを履いて出ていますが一時期はベアフット系ランニングで大会に挑戦していました。
タイムを狙って走ったのは下記の丹沢湖と湘南国際マラソンですが、他にも館山若潮マラソンも2回位ビブラムファイブフィンガーズや無敵でのんびり走ったことがあります。
レース中に色々な方から話かけられて、あんなにおしゃべりした大会は後にも先にもないかもしれません。
2016年丹沢湖ハーフマラソン
号砲をトイレで聞き、まさかの最後尾スタートで駆け抜けました(;^_^A
抜いていく度に、
「うお!靴履いてねぇ!!」
「何あれサンダル?」
「脚痛くねーのかよ!!」
と様々な反応があって、あっというまのハーフマラソンでした。
結果、1時間49分で走れて、驚きでした!
2016年湘南国際マラソン
2016年、丹沢湖ハーフの一週間後に出場。
丹沢湖の時と同じ格好だったので、トイレに並んでいる時に「丹沢湖いましたよね?」って話しかけられ驚きました。
サンダル履きで走ると、こんな地味なおっさんでも目立つのか・・・と感激でした!
結果のほうも「ルナサンダルで4時間切り」を目標に出走し、無事3時間57分で完走!
走っている時に、色々な方とお話ししながら走り楽しい大会でした。
2017年ひらつか夢リレー12時間個人
80km位走りました!
いや、もう履物とかどうこうじゃなくてオーバーナイトで走るの眠いし、眠気さましに裸足で走ったら小石踏み抜いて悲鳴上げたりとハチャメチャな感じになった大会でした(;^_^A
現在
当時はベアフット系ランニングで普段は走り、大会は薄底ランシューズで出走orベアフット系で出場というスタイルで来ていて、湘南国際マラソンで4時間を切った頃は「ウルトラもサンダルで行くか!!」と勢いも高まりました。
そのあたりから、朝起き出すと足裏がバキバキに張っている症状に悩まされるようになります。
しばらくすると症状はなくなり、その後は何もないのですが毎朝その症状が出ます。
このままベアフット系で行くならば、
- 走りをさらに磨く(裸足で走るとか)
- 月間走行距離を落とす(当時250~300km位)
この二つの選択肢が出てきましたが、当時の僕はサンダルやビブラムで走る時とランニングシューズを履いて走っている時でそこまで走りに差がなくなっているように感じていました。
ベアフット系ランニングを導入した当初は、サンダルからシューズに変えると違和感がすごかったのですがこの時にはそれがありませんでした。
「それならば、もう少しクッションあるシューズを入れてみてもいいかもしれない」
「クッションあるの履いてまた脚痛くなったら止めたらいいし」
脚をクッションで守ろうがどうしようが痛くなった過去があり、クッションを出来るだけなくしたものを履いて走れるようになった経緯もあるせいでクッション性のあるシューズを使いたくない気持ちが相当強かったのですが、その一方でこんな気持ちもありました。
「以前とは違う走りでクッション性のあるシューズを履くとどんな感じなんだろう」
「シューズのクッション性をうまく使いこなせたらどうなんだろう」
いずれにせよ、ダメならすぐ止めたらいいという気持ちでクッション性のあるシューズを再び週に数回履き始めました。
履き分けの選択肢の1つとして使用
クッション性のある、いわゆる「デイリートレーナー系」のシューズを履き始めて、朝に足裏が張る症状はなくなりました。
この時思ったのは、こういうことです。
- クッション性のあるシューズばかりでもダメ
- ペラペラのシューズばかりでもダメ
物事は、良いとされるもの1つだけだと問題が発生してしまうことが多いように感じます。
多様性を失うとアレなのかもしれません。
「様々な種類のシューズを、幅広く履いていこう」という結論になりました。
このような流れで、現在はベアフット系の履物はシューズ履き分けの選択肢の一つとなっております。
まとめ
僕のベアフット系ランニングとの出会いから今までを書いてみました。
今僕が、ヘロヘロになりながらもウルトラマラソンに挑戦出来ていたり、楽しんで走れているのはベアフット系ランニングに取り組んで走る動作が改善されたことが大きいように感じます。
大袈裟な言い方ですが、ラン人生も変わりましたし、人生も変わったように感じます。
ベアフット系ランニングに触れたことで書籍「GO WILD」「脳を鍛えるには運動しかない!」等の本に手を伸ばすきっかけが生まれて、それを読んだことでまた色々と面白いことを知れました。
もし痛みに耐えながら走っていて、「ベアフット系どうなのよ?」と興味を持たれた方はやってみる価値はあると思うので是非トライして頂けたらと思います。
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