このブログを始めたのが2022年4月29日。
初めてこのブログに書いたレースレポは5月の野辺山ウルトラマラソン。
このレースは、100kmの自己ベスト(12時間8分)が出て僕のウルトラマラソンの過去のタイムからするとありえない位速いタイムで走れました。
そんな会心のレースレポがこのブログで書いた一つ目のレースレポでしたが、野辺山の快進撃はその前月のチャレンジ富士五湖の惨敗があってのものでした。
レースの記憶も余裕がなくてほとんどないし、とてもネガティブな振り返りになりますがどうしても書き残しておきたいと思った為、このタイミングになりましたが書いてみました。
大惨敗の歴史
2022年チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン5LAKESの部:56km地点DNF
こんな感じで、大惨敗です。
しかもこれで5LAKESは3連敗。3タテはいかん。
- 1敗目(2019年春):56km地点で気持ちが入らずDNF(仕事のトラブルが頭から離れず。言い訳です。)
- 2敗目(2019年秋大会):92km地点でタイムオーバー
- 3敗目(2022年):56km地点でDNF
負けに次ぐ負け。
4LAKESは2度完走していますが、5LAKESの制限時間と距離は僕にとって未知すぎて、スタートラインに立った時点から、一緒に走る奥さん(全て完走。「レオニダスになってしまえ!」と言っています)からは「富士五湖の時は顔つきがヤバい。余裕ないし。キレるし」と言われる始末。
自分でもなんでこんなに余裕がないのか、分析すると、
- 挑戦するのが早い(力不足)
- 精神的に弱い(過去の失敗と同じことが起こると病的に思い込み過ぎている節がある)
- 相性が悪いと思い込んでいる
何を書いた所で、「自分の力不足」であることは間違いない。
そんな感じです。
怖すぎて、ペース表、ギアのチェック、全ての準備を放棄した
5LAKESの部を完走するには僕的にはかなり速いペースで100kmを通過して、残りの18kmも同じペースで行かなければならない、いばらの道(118kmを15時間です)。
求められるペースは7:10/kmとかで、元気な時なら裸足で芝生の上でも余裕で走れるペースですが、100kmを超えて、未知の118kmとなると相当厳しく感じます。
今年の挑戦を前にすでに2敗していて、そのペースを堅持すること、そして未知の距離を走ることが怖すぎた僕は最大のミスをおかします。
怖すぎて、「は?怖くねぇし!?」と、現実を無視してしまう愚
「最大のミス」とは、
- ペース表を作らなかった(関門時間に対して余裕がないことを以前の挑戦時にペース表作成時点で痛感し、さらにレース中にそれを常に見るのが嫌すぎた為、「6:30/kmで走り続けりゃいいんでしょ」と謎の開き直りをしてエイド情報も何もチェックせずにスタートした)。
- 新しいギア(パーゴワークスRUSH5R ※レビュー記事はこちらです)の使用テストもろくにせずに挑み、ギアの良さを全く活かせず、むしろエイドでもたつく体たらく。このレース後に使い方を徹底的に検討して使った所、このザックはめちゃくちゃ使いやすいことが発覚。何をしているのかと。
- エイドに何かあるか把握していないので補給が最高にちぐはぐに(僕は小麦アレルギーがあるので補給の計画は本当に大事なんです)。
これらのことです。
今までも事前の準備はかなりやっていたのですが、今回は怖すぎてろくに準備をせずに「6:30/kmで走り続けりゃいいんでしょ」と謎の開き直りをしてしまったのです。
怖すぎて強がるとか思春期かと。中学生かと。
タイムマシーンがあったら、小一時間自分に説教をしたいレベルです(;^_^A
写真の枚数に見る余裕の無さ
後から振り返って、余裕ないなぁと思ったのが、この大会で撮った写真は1枚のみ。
この記事のサムネイルにしている画像です。
走りながら見る景色を楽しみに行っているのに、何も楽しめなかったですからね。何をしに富士五湖まで行ったのか。
振り返ると、そんな反省の弁が出てくるばかり。
そろそろレースレポに入りたいと思います。
レース序盤、いきなり足をひねる
まだ日の出前の暗い時間にスタートします。
1km地点を走っている僕は心ここにあらずで、98kmの西湖公民館に何時に到着出来るかを考えていました。
そんな僕に、
「今を積みかさねなさい」という富士五湖からのメッセージなのか、いきなり足を捻ります。
走れる程度の違和感しかないはずなのですが、弱気な所に、足捻りが来ると動揺して、どんどん痛くなってきているような気がします。
そんな序盤のトラブルもありつつ、山中湖を経て、北麓公園に向かっての登り坂ではもう脚がいうことを聞かなくなってしまいます。
「ここなら会場近くだし、辞められる」
そんな情けないことも思いました。
情けない心の声を振り切って、次の関門、足和田出張所(56km地点)へ向けて走り出します。
船津の坂の下りでレースを降りる
なんとか走り出したものの、全くもって気分が乗ってきません。
エイドに何があるのか把握していないので、補給でちぐはぐなことが続いています。
ペース表も作っていないので、今自分が完走圏内なのかどうなのかもわかりません。
新調したザックも、何をどこに入れたのかわからずイライラしながら使っています。
自分がろくに準備をせずに招いたトラブルの全てが、僕をイラつかせ、疲弊させ、大会を止めるよう止めるように仕向けてきている感じがしました。
そしてついに、船津の下り坂で「俺、やめるわ。無理。先行って。」と奥さんに告げて歩き出します。
56km地点、足和田出張所までの懺悔の時間
「辞める」と言ってからは歩いたり走ったりしながら足和田出張所を目指しました。
別にどこか故障している訳でもないし、体調が悪い訳でもない。
折れているのは、心だけなので、せめて56km移動して、5月の野辺山に向けての練習位にはしたいと思い足を前に進めました。
この時間はとてつもなく長く感じる、自問自答の時間でした。
自分の弱さを直視する、とても辛い時間だったと記憶しております。
「覚悟なきものは去れ」
この大会に向けて、ロング走もしてきました。
別に予定していた練習が出来なかった訳でもありません。
体調が悪かった訳でもありません。
では、何が足りなかったのか。
それは「覚悟」。
何をするにも、最後は「覚悟」があるかないか。
そんなことを痛感しました。
「覚悟」と「準備」それが出来て大会は楽しめる。
今回僕に足りなかったもの。
それは、「覚悟」と「準備」。
結局これがないと、大会も楽しめないし、楽しめない状況で完走できる程ウルトラマラソンは甘くないと思いました。
覚悟もなく、準備もなく、なんとなくスタートラインに立った僕は、木っ端微塵に打ち砕かれました。
完走することも、楽しむことも出来ない。
この日の惨敗っぷりは、
「こんなに楽しめなくて、ツラい思いするのだったらウルトラマラソンに挑戦することを止めたほうが良いのではないか」
そんなことすら思いました。
まさに僕のラン史上、最大の「大惨敗」でした。
この悔しさが5月からの野辺山ウルトラの快進撃に続く。
この大惨敗を経て、準備を見直しました。
ペース表の作成、ギアの使用法チェック、補給計画、全てを今まで通りやることにしました。
そして「覚悟」の部分については、いまだにどうしたら良いのかわかっておりません。
僕の場合は、他のスポーツをしていた時も「断固たる」とか「絶対に」っていうノリで行くよりかは、「準備」は徹底的にやって、本番は発表会のような感じで楽しむという方が合っているように感じております。
結果的に、この悔しさをきっかけに自分の準備等を見直し、5月以降の快進撃に続いていきました。
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンは来年5LAKESに挑戦するかはわかりませんが、また挑戦して、ゴールしたいなと思っております。
コメント
こばすけさん初めまして。61歳からウルトラ100キロ27回6ヶ所で走っています。富士五湖ウルトラ100キロも6~7回走って1回優勝があります。今年も岩手銀河100キロ10回目の完走を目指して走りましたが故障していた所が痛み77キロで関門アウトでした。来年完走してウルトラは卒業します。岩手は9時間18分、19分、22分がベスト3です。2回優勝があります。現在74歳ですがかなりくたびれています。38年間で109000キロレースも550以上走っています。26歳から36歳まで肝臓病で完治してから走りハーフ1時間14分29秒、フル2時間42分26秒がベストです。自分なりには頑張ったタイムです。こばすけさんも頑張って下さい。
>k.takaoさん
初めまして。コメントありがとうございます!
k.takaoさんの戦績を拝見すると「すごすぎ・・・」の一言でした。
最近ようやくウルトラマラソンもフルマラソンも少しコツのようなものを掴めつつあるのですが、なかなか難しいですね。
その難しさを楽しんでおります。
特に、この記事のチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンはもう毎年ダメダメで・・・(;^_^A
コツコツトレーニングを積んで行って、僕もがんばっていこうと思います。
k.takaoさん、来年ウルトラ卒業なさるとのことですので、来年のいわて銀河、最高のラストランにしてくださいね!
僕も、楽しみつつがんばります。