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2022年はだの丹沢水無川マラソン 後編「いざ、90分切りへ」

はだの丹沢水無川マラソン
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「ア・ル・キ・タ・イ」のサインを乗り越え、ブレーキランプは5回・・・否、100回は点滅してたであろう登りパートを終えて、ついに風の吊り橋を通過。

手元の時計で平均ペースを確認すると、ここからペースを上げれば90分切り圏内に入れる。

ハーフマラソン90分切り。

未知への、過去最速への挑戦が、今始まる。

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下りこそ我が見せ場

大倉ビジターセンターのあたりは、塔ノ岳や丹沢山に行く時に来る所で懐かしい感じがしました。

「ここからは下りだけ!(もっと色々書いてありましたが忘れてしまいました)」と書かれた横断幕を見て、応援の方にも「ここからはもう登りないよ!下りだけ!あと少し!!」と声援を頂きます。

「下りだけですね!よっしゃがんばります!!」

と応えて、いざ下りへ。

水無川沿いにコースは変わり、一気に下り基調に。

走りながら水無川を見ると、本当に水がない。

その名の通りなのね・・・・

そんなことに関心しつつ、どんどん加速していきます。

下り坂は、僕の見せ場。

野辺山ウルトラマラソンも、奥武蔵ウルトラマラソンも、坂系ウルトラマラソンは、すべて下りで稼いできた。

奥武蔵ウルトラマラソンの復路の1コマ。下り坂をひたすらぶっ飛ばしてゴールへ向かいます。

ウルトラマラソンの「下りで稼ぐ」は5:00/km位。

ハーフマラソンで「下りで稼ぐ」とは、どれくらいのペースを指すのだろうか。

そんなことを思いながらフラットな所で4:00/km位のペースで走っている時の呼吸の感じを超えないように下っていきます。

時計を見ると3:45/kmらへん。

このまま、3:40~3:50/km位のペースで押し切れれば、90分イケる!

ここで踏ん張れなければ、彼の地での歓喜はない。

ついに市街地に戻ってきた。

いくら下りと言っても、キツくなってきました。

・・・・「もう90分切りは確実。ゆるめてもいいんじゃね?」

頭の中でそんな声が聞こえました。

来たな!第2の自分、ネガティブこばすけ。

こいつはありとあらゆる場面で僕に悪魔の囁きをしてくる第2の自分。

「ほら、オールアウトすると後のトレーニングに響くぜ?」

「ほら、そもそもお前の大目標はこないだエントリーしたチャレンジ富士五湖だろ?」

「お前、自己ベスト出した後は故障すること多いよな。大丈夫か?」

知ってる知ってる。お前は、俺なんだから。

まったく、しょうがない奴だ。

攻めても壊れない脚を、長い年月かけてロングジョグで作ってきたんじゃ!

ここで踏ん張れなければ、来年のチャレンジ富士五湖で踏ん張れる訳ないだろ!!

118km。

漆黒の闇の中スタートして、山中湖を回り、一度北麓公園まで戻り、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖・・・・書いているだけで眩暈がしてきた(笑)

これを、15時間でやるんだ。

道中、楽に走れてずっと楽しいなんてありえない。

粘るんだ。粘るんだ。

今日粘れた自分が、きっとチャレンジ富士五湖までのトレーニングをする自分と当日の自分へ自信と勇気をくれる。

そんな気持ちで力を振り絞って走っておりました。

「余裕そうじゃん!」の声援に確信

はだの丹沢水無川マラソン、応援がすごかった。

素朴で暖かい感じの大会運営と応援。きれいな山。景色。

すべての応援に応えられたかはわからないけど、ここまですごい回数「ありがとう!」と言って走ってきた気がする。

応援の方に手を振りつつ「ありがとう~!」と言いながら走れるってなんとも幸せです。

応援のご婦人から「まだすごい余裕そうじゃない!!」と言われ、さらにアクセルを踏み込む。

・・・アクセルは踏み込みましたが、「もうヤバいで~す!!」とか言ってましたが(;^_^A

そうか、俺、余裕そうなのか。

まだイケるな。

時計はもう見ていなかったですが、会場付近に戻ってきてゴールが見えてきました。

ここからラストスパートをかけて、ゴールまでは本当に長く長く感じましたがとても充実した時間でした。

とっても充実した気持ちでゴール。

手元の時計で1時間26分。

まさかのタイムに、驚きしか感じませんでした。

まさかの好結果。サブスリー挑戦権の1つを得る

ハーフマラソンで86分。

まさかの90分切りが本当に達成出来た。

僕の中で「サブスリー挑戦権」を得るには2つ必要なものがあると思っていて、

  • ハーフマラソン90分切り
  • フルマラソン3時間15分切り

フルマラソンのほうは、10月の横浜マラソンで挑戦し未達に終わりましたが、ハーフマラソン90分切りは達成出来ました。

いつまで走り続けるか、走り続けられるかわかりませんが、一度は挑戦してみたいと思っている「サブスリー」。

サブスリー挑戦への道が少しづつ見えてきました。

ここから、多くの時間をかけて回り道していくのでしょうが、楽しんで走って行きたいと思います。

思えば、2011年に肩のケガでソフトテニスが出来なくなってしまい、運動不足解消の為に走り始めました。

そこから、気が付いたら大会に挑戦して、「運動不足解消」からはおおよそ想像できないようなことに挑戦を始めてしまいました。

どれもチャレンジを決めた時には「できっこないだろ」と思っていたことばかり。

「できっこない」と思っていた、フルマラソンを完走出来たのが2013年。

「できっこない」と思っていた、サブ4を達成出来たのが、2014年。

「できっこない」と思っていた、ウルトラマラソンを完走出来たのが、2015年。

「できっこない」と思っていた、サブ3.5を達成出来たのが、2019年。

そして今日、もう一つの「できっこない」が出来た。

走り始めた頃に描いた未来予想図とは大きく異なる所へ走って行ってしまっていますが、楽しんで走って行く先にどんな面白いことが待っているのか。

思った通りにかなえられていくような、未来予想図は今後もないですが白地図で気ままに行くのも楽しくて良いです。

ゴール後にサブスリー挑戦への胎動がついに聴こえた気がした、はだの丹沢水無川マラソン。

今後も楽しみつつ、チャレンジをしていきたいと思います。

振り返り、おしまい。

2022年はだの丹沢水無川マラソン 後編「いざ、90分切りへ」完

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