先日購入した「人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方/著者:鶴見済」。
読み終えて、色々疑問に思っていたことがスーッとなっていく感じがしました。
人間関係というと「絆!!」とか「愛!!」とか「永遠!!」とかそういう距離感の近いワードがビュンビュン飛んでいて、それが心地いい人もいるのでしょうが僕は少し苦手です。
かといって、全てを切り離して生きていけそうにもないし、それを望んでいる訳でもない。
人間関係に正解はないと思いますが、「こうあるべき」という型のようなものがあって、そのようにすべきであるという風潮はあるように感じます。
ですが、美しい事、楽しい事ばかりではないのも人間関係。
読むことで人間関係を一度ゼロベースで再考するきっかけになる本でした。
強烈なフレーズ
この本の結論は「人間には醜い面があるのだから、少し離れてつながろう」ということになる。
「人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方/鶴見済 著」より引用
本屋でこのフレーズが書かれた本の帯を見て思わず手を伸ばしてしまいました。
と、いうのも僕の仕事はざっくり言うと相談職をしております。
「家族の縁を切りたい」
「家族間での虐待」
「DV」
というような相談がここ最近本当に増えています。
破綻しきった家族関係。
顔を合わせる度に精神的にも、肉体的にも痛めつけ合う関係。
僕が過去に悩んだことも、言ってみれば人間関係が元だった気がする。
「家族とはこうあるべき」
「人間関係はこうあるべき」
・・・・ホントに!?
もっと自由でいいんじゃないか。
家族だって、一緒にいないほうが良い家族もいるんじゃないか。
人間関係だって、別にわかりあえなくてもいいんじゃないか。
別に一つの距離感で固定しなくても、ある時は近く、ある時は離れてもいいんじゃないか。
そんな僕の疑問に答えてくれるような本でした。
半分降りることによって生み出される余裕
結局人間関係って、完全に全て切り離すことも出来ないし、かといってずっと密接につながっているのも無理が生じるのではないかと思っております。
他人にその距離感を強要することはないですが、僕はそのように思って行動しています。
相手と少し離れた所から人間関係を俯瞰することで、相手の状況を理解する余裕が生まれたり、自分の様々な感情も理解する余裕が生まれるのではないかと思っています。
人間関係も俯瞰することで間が生まれ、間が生まれたことで余裕が生まれてくるのではないかと。
そういう意味でこの本で言及されている「人間関係を半分降りる」の「半分」の距離感は絶妙なように感じました。
人間関係について、再考するきっかけに
この本は人間関係に悩む人だけでなく、そうでない方にも是非一度人間関係をゼロベースで再考するきっかけとしておすすめしたいなと感じた一冊でした。
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