ずっとタイトルが気になっていて、読みたいなと思っていた「限りある時間の使い方 オリバー・バークマン 著」。
先日読み終えたのですが、予想と全く異なる内容で読んでて驚かされる本でした。
本書は、時間をできるだけ有効に使うための本だ。
ただし、いわゆるタイムマネジメントの本ではない。
「限りある時間の使い方」本文より引用
このくだりが出てきた時に「へえ。そうなんだ。」と驚きました。
僕がこの本を手に取った理由は、「限りある時間の使い方」の「限りある」の所が気になったからです。
THE BLUE HEARTSの「夢」でこんな歌詞があります。
限られた時間のなかで 借りものの時間のなかで
本物の夢を見るんだ 本物の夢を見るんだ
THE BLUE HEARTS「夢」より引用
僕はこの曲を初めて聞いた時に「僕の時間は限られているんだ」という解釈をして、
「そうだよな。こうしている間も限られた時間は減って行って、減っていった先は命が終わる時なんだよな」
と思いました。
中学生の頃に初めて聞いた「限られた時間」というフレーズ。
大人になって見つけた「限りある時間の使い方」というタイトルの本。
そんな昔に聞いて、引っかかっていた歌詞と最近書店で見つけたフレーズ。
不思議な縁を感じて手に取ったこの本は、時間だけではなく生き方まで見直すきっかけを与えてくれるような本でした。
読んでみて、予想と違う内容にびっくりでした
冒頭で書いた通り、この本はタイムマネジメントの本ではありません。
「時間は限られていることを直視すること」
から、時間に対する僕らが抱いていがちな幻想を手放すきっかけを与えてくれるような本でした。
時間に対する幻想を手放し、時間は限られていることを直視して、そこからどのように生きていくか。
読んでいるとそんなことを思う本です。
これからは「手放す」ステージか。
何もかもコントロールしてみせて、
欲しい物は何としても手に入れる。
今となっては恥ずかしい話ではありますが、そんな風に思って10代や20代の頃は過ごしておりました。
時間刻みのスケジュール帳が埋まっていることに喜びを感じて、常に時短・効率化・マルチタスクを追い求めておりました。
終わりのない忙しさと引き換えに得た賃金は、ストレス解消という名目の浪費に消えていきました。
その頃の僕は、常にイライラしていました。
常に何かに追われているような感じがしましたし、
何をしてても落ち着ける瞬間はありませんでした。
そんな頃の自分が跡形もなくなるような人生の転機を経て、それまで持っていたものを色々手放しました。
物質的なものから、自分の考えなどの精神的なものまで。
手放していくと、どんどん自分が変わっていきました。
そんな中で出会ったこの本。
時間に関する思い込みや幻想を手放すという、最高にいい出会いでした。
80歳くらいまで生きるとして、あなたの人生は、たった4000週間だ。
「限りある時間の使い方」本文より引用
この本によれば、80歳まで生きた場合は4000週間しかないらしい。
もう僕は半分を折り返しています。
色々とモノ・コト・思考を見直して、手放して、身軽になっていった先で、それでも持ち続けているものを大切に生きていきたいと思います。
まとめ
「限りある時間の使い方」は、こんな方におすすめです。
- 時間について考えている人
- 時短テク、ライフハック、マルチタスク、、、どれをやっても「時間がない」という方
- 物事に対する思い込みを見直したい方
- 「忙しい」「時間がない」が口癖になっている方
- 将来のことばかり考えていて、今がないがしろになっているなという方
色々書いていきましたが、時間はどの人にも等しく24時間与えられています。
この時間をどう使い、どう生きるか。
そんなことを考えさせられる一冊でした。
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