「良い事も、悪いことも半分半分。」
「禍福は糾える縄の如し」
「ケ・セラ・セラ」
色々な言葉を反芻した。
どの言葉も頭では理解している。
しかし、頭で理解しているのと、現実はやはり違ったようだ。
2023年、夏。
この夏は、僕にとって試練の夏だった。
公私ともに苦しかった、夏
8月の上旬に熱中症になり、そこから長い間不調に陥った。
いくら休んでも疲労が取れず、喘息の症状も出る。
気が付くと他人と比べ、自分のアレルギー体質等の弱い体を呪うような言葉が心の中で渦巻いていた。
他人と比べても、自分を呪おうが、状態は好転しない。他人は他人だし、状態が好転するまでは、やることをやったら後は耐えて待つしかないのだ。
台風が過ぎるのを待つように。
今年の夏、僕を襲ったいわば台風のようなことは、体調に加えてもうひとつあった。
仕事上のトラブル。
トラブルと言っても、自身ではコントロールしようのないことが同時多発的に起こり、社内社外問わず火消しに追われるような事態となっていた。
これに関しても、ひとつひとつ、対応していくしかないこと。
頭ではわかっているが、休日も、仕事を終えた後も頭の片隅にそのことがこびりついて、憂鬱な気持ちだった。
どのトラブルも、やることをやったら、待つしかない。
そんなことだった。
自分でコントロールできる部分にのみ集中すべきだし、そうしたかったのだが、どうしてもコントロール出来ないことに囚われてしまう。
もう何年も「コントロール出来ないことに囚われるのは止めよう」と鍛錬してきているつもりだったが、どうにもこうにも上手くいかない。
家でも愚痴っぽくなってきていた。
好きなことをしていても、どこか憂鬱な気分が抜けない。そんな夏だった。
憂鬱な中でも、どうにかやるべきことをやり、日々をやり過ごしていくことで9月末からようやく起こっていたトラブルも収束し、落ち着いて来た。
暑さもようやく収まり、落ちていた体調も上向きになってきた。
何でもそう。
始まれば、いつか終わるのだ。
良い事も、悪いことも、そんなに長くは続かない。
頭ではわかっているけれど、なかなか渦中にいるとそうは思えなかった。
きっとこれから先もこういうことがあるのだろう。
その時の為に、こうやって書き残しておきたいと思った。
人生には波があって、良い事も悪い事も半分半分。
強くならずとも、そういうことに耐えられるしなやかさを身に着けていきたい。
心の鍛錬は続く。
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