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2022年奥武蔵ウルトラマラソン 最終話「まさかの快走 ~ここからがマグマなんです~」

奥武蔵ウルトラマラソン
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黒山エイドあたりから、牡丹と薔薇ちっくなやりとりを経て単独となった僕。

奥さんはというと、登り坂をもろともせずに進撃し、すぐに見えなくなった(笑)

なんだあれ、なんなんだ。

人は人。

僕は僕でゴールに辿り着く。

自分の武器を使うタイミングを考えつつ、ユガテエイドまで進んで行くのでありました。

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3年ぶりの3連戦をしみじみと

登り坂で歩きながら、3年ぶりの3連戦を振り返っていました。

チャレンジ富士五湖5LAKES、惨敗。ゴール出来ず。5LAKESに3タテ食らう。38km地点でライジングテーマが脳内にこだまする位、どうしようもないビハインドゲームだった。熱く熱く立ち上がれなかった。

野辺山ウルトラマラソン、まさかの好タイム。富士五湖の惨敗を経てメンタルを再度見直した。多分それが奏功したのでは思っています。

奥武蔵ウルトラマラソン、今走っている。

大会を走っていると、直接お話しをすることはないものの知っている顔の人が増えていきます。

会場で、スライド区間で、エイドステーションで、応援の人で、見たことある人を見る度に「うわ!お久しぶりです!!」ていきなり話かけたりなる位、「懐かしいなぁ。3年ぶりっすね。」って気持ちを噛みしめながら走りました。

関門閉鎖時刻のプレッシャーと戦ったり、自分の体とかメンタルと折り合いを付けたり、自分の弱さに呆れたり、案外がんばれる自分に驚いたり、応援の方や景色とかに背中を押してもらったり、あぁ、今ウルトラマラソンの大会を走っているなぁとしみじみ思いつつ走っていました。

そしてラスボスへ

ユガテエイドに到着し、この先今日最後の強烈な登り坂に向けてしっかりと補給し、水を被る。

水を被っている時に、「これは俺はもういいんだけど、髪の毛にとっていいのだろうか(要するにハゲないかということ)」ということを一瞬思ったのと、野辺山ウルトラマラソンの時に僕が頭に水をかけている所をカメラマンの人がすげー写真撮ってくれていたのを思い出した。もっといい被写体があるんじゃないかと。

あれ、どこかで使われていたら面白いな。

そんなことを思いつつ、しっかり食べてユガテエイドを出発。

走れる斜度の所は走って、無理な所は歩いて、歩く時にはジェルを摂ったり飴をとって最後の戦いに向けてエネルギーをフルチャージしていきます。

歩き倒してもゴール出来る時間はありますが、先の清流エイドからゴールまでは下りなのでしっかり走りたいと思い、最後の力を溜めていくイメージで登りを歩いていきました。

下り坂。最後の攻め込み

ついにラスボスの登り坂を越えて清流エイドに到着。

清流エイドでボランティアの方から「もうここからは登り坂ないよ!」と声掛け頂き、「ですよね!重力まかせで逝ってきます!!」と言って清流エイドを出発。

攣りそうとか痛いとかあるけど、それはそれで、もうここはいくしかないのだという心境で走っていました。

下り坂。木々の間を抜ける風がすごく気持ちよかったのを覚えています。

気持ちは前向きなんですが、この日オクムの登り・下りでしばかれまくった脚は今にもストライキを起こしそうな雰囲気でした。

「頼む、後5kmもないんだ。後5km位で終わりだから持ってくれ!!」

下って下って、今出せる全力で下り倒して、見えてきた!鎌北湖!!

鎌北湖らへん。写真のブレに、僕のカオスが表れております(;^_^A

鎌北湖のほとり、長い!こんなに長かったっけ?って思いつつ、バーっと走って鎌北湖エイドに到着!

「ここからスピード練習だ!9時間まだ切れるよ!」と応援の方から声掛け。

え?そうなの?

時計を見ると確かに後12分ある。ここからゴールまで2.1km。

了解しました!スピード練いこうじゃありませんか!

コーラを一杯頂いて、エイドを出発!

マグママラソン研究家、誕生。

前日に見た、なかやまきんに君のマグマスパゲティの動画。

何度見ても爆笑出来る破壊力。

そのインパクトは凄まじく、こんなキャラクターまで生み出してしまった。

「はい皆さんこんにちは、マグママラソン研究家のマグマこばすけです」

「本日はマグマウルトラマラソンを紹介したいと思います。」

「まずはウルトラマラソンの大会を申し込んで、楽しく一生懸命走ってください」

「ここまでなら普通のウルトラマラソン、ここからがマグマなんです」

なんとも謎なキャラ設定とおバカな空想ですが、この日のMVPは僕ではなくなかやまきんに君でした。

きんに君の動画を見てなければ僕はこの日9時間切り達成も、そもそもラストスパートをかけてなかったでしょう。

おバカな空想はこばすけを救う。

エイドの方・応援の方の応援、そして僕のおバカな空想が生んだマグマこばすけ。

これらが僕の背中を押して、とんでもないことが起こります。

自分ウルトラマラソン史上、最高速度でのフィニッシュ

なんか訳のわからないテンションで鎌北湖エイドを飛び出した僕は、ガチでスピード練のつもりで走りだしました。

僕、ウルトラマラソンではGPSウォッチの表示は時間だけ表示しているので自分がどれくらいのペースで走っているかはその時はわからなかったのですが家に帰ってアップロードして確認したらラストは4:15/kmまで上がっていました・・・・。マグママラソン恐るべし。ハーフマラソンのペースじゃないか。

ゴールまでの道は、田んぼとかを横目に走るのどかな道。

少しもわっと生ぬるい感じの弱い向かい風だったことをよく覚えています。

呼吸も、脚も、結構キツかったですが、なんかすごく楽しくて不思議な感覚でした。

走って走って会場に戻り、、、、ゴールまでの最後の直線に入ります。

奥武蔵ウルトラマラソンのゴールの所、すごく好きです。

ゴールテープまでの直線は走るとあっと言う間なんですが、この日一日を振り返りつつゴールまで進んで行くこの時間がなんとも言えない良い時間です。

大会運営の方、ボランティアの方、応援の方、関わった全ての皆様・・・・・ありがとうございました!!

楽しみ倒して、阿鼻叫喚しまくって、最後はマグマで締める。

感謝、感謝のゴールでした。

ゴール後

ゴールゲートを過ぎて、奥さんと合流。奥さんはさすがの走りで僕の数分前にゴール。

あわよくば追いつけないかなと思ってましたが、やっぱり強いです。

この時飲んだコーラはこの日一番の美味しさでした。

そんなこんなで、めちゃくちゃ楽しかったです。

ありがとうございましたっ!!

2022年奥武蔵ウルトラマラソン 最終話「まさかの快走 ~ここからがマグマなんです~」完

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