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2022年奥武蔵ウルトラマラソン 第2話「奥さんと僕。言い換えればうさぎとカメ」

奥武蔵ウルトラマラソン
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折り返し地点に到着し、カオナシとハワイアンエイドのアロハな感じに背中を押してもらい復路へ。

ここからは下り基調。稼ぐのはここしかない。

しかし、前半でふくらはぎ、ハムの痙攣発生。右足甲も地味に、いや派手に痛くなってきた。

心の中ではハート様が「いてぇよ~!!」と叫んで暴れている。

それが、ウルトラマラソンだ。知らんけど。

良い景色と食べ物を楽しみつつ、自分の体の阿鼻叫喚、葛藤、ぜーんぶ引き連れてゴールへ行く。

色々な状況はあるけど、ゴールに行くしかない。

行こう。

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統制官の憂鬱

刈場坂エイドに戻ってきて、補給をしながらペース表を確認。

統制官(僕)の作ったペース表に対して、この時15分位遅れていました。

ペース表を僕が作る理由はだいたい100個くらいあって・・・・(ハイウェイかよ)

ないです。すみません。

一つは、自分の現在地(目標ペースと比較してどこにいるか、関門閉鎖時刻と比較してどこにいるか)を把握する為。疲れてくると頭が更にバカになってその辺のことで謝った認識をしてしまい最悪大会を放り投げてしまうことを防ぐため。

もう一つは「目標の細分化」。

今刈場坂峠(復路)、51.2km地点。ゴールまで25km位。

「あと25kmもある」「あと25kmしかない」

どっちで捉えるかは、その時のメンタルの風向き次第ですが僕は得てしてメンタルが弱いので「あと25kmもある」と捉えて悲観的になってしまうことが多いです。

その時に、ペース表に次のエイドまで区間距離を書いておくことで「次の飯盛エイドまでは3.4km。3.4kmならイケるでしょ。最悪歩いても33分見ていればそこまで行ける」とわりとポジティブに捉えられることが多いです。

そうやって、ゴールに目標を置くというより近くのエイドに目標を置いて刻んでいくイメージで走っていくようにすると心が折れることが少ないように思います。

最後は、「自分へのメッセージ」。

「この地点でこれを補給せよ」「ラスト数km。粘り倒せ」「登り、無理せず捨てて下りで稼ぐ」「設定と遅れても焦らない」とか、このペース表に書き入れます。

結構これ、効くんですよね。

走ってて、いい意味でも悪い意味でも入り込んでしまう時に現実に戻してくれる感じがあります。

そんな理由でペース表を作っています。

そのペース表より遅れているのは僕としてはかなり野心的なペース(8時間30分台のゴールタイム)で作ったものなので気にしていませんが、奥さんのことです。

この人、今日は一緒に走ろうということで一緒に走っていますがやっぱり走力が違います。

走力も違うのですが、ウルトラマラソンの走り方が僕と違うというか。

一つ言えることは、僕と一緒に行かなければ9時間切りは間違いないということで、僕がお荷物になっているなぁということでした。

うーむ。

こばすけと奥さん。うさぎとかめ。

そんな統制官の憂鬱と、ハート様が「いてぇよ~!!」と暴れる感じの右足甲の痛み、「ハイハイ、いつでも攣れますよ」と言わんばかりにビキビキしてるハムとふくらはぎと一緒に坂を下っていきます。

下りは僕の大好物です。下りながら景色を楽しんで走るのが林道ランの醍醐味と思っております。

今日走ってて思ったことは、僕と奥さんでウルトラマラソンの走り方が全く違うということ。

先日の野辺山ウルトラマラソンで初めて別々に走って、なんか自分の100kmをゴールする方法みたいなものが見えた感じがして、今日奥さんと一緒に走ってみて改めて思ったのが「ウルトラを一緒に走るにはあまりにも正反対の組み合わせ」ということです。

※奥さん(かめ)

スピードはないが淡々と一定のペースで走れて、登りもある程度走れる(この「ある程度」とは富士五湖ラストの船津の坂を全走りとか野辺山ウルトラの馬越峠でも走るというのを指します。本人曰くある程度とか言ってるけど7分~8分でそういう所をカバーしてくる。鬼かと)。

下りはあまり飛ばさない。

ウルトラの後半でもペースダウンが少ない。いつもリザルト見ていると後半の50kmでごぼう抜きしている。

エイドでガツッと休むことはほぼない。

メンタルは強い。

※僕(うさぎ)

スピードは奥さんと比べてあり、「走れる所で走って、貯金を作りたいタイプ」

登りは歩きと走りを混ぜて、場合によっては全歩きして下りですべて巻き返す作戦を好む。

淡々と一定のペースで走るのが苦手。

作った貯金を使って、エイドでは30秒とか1分とか時間を決めて座って休みたい人。

ウルトラの後半はペースダウンしがち。

メンタルは弱い。

・・・うーん。前半稼いで後半抜かれる。まさに「うさぎとかめ」。

全然違うんですよね。

僕は奥さんみたいな最後までしっかり走れるウルトラランナーはマジで強いとリスペクトの念を持っていて、自分もそうなりたいと思っていますが現状のウルトラ攻略のスタイル、走力ともに全然違います。

違いすぎて、お互いがお互いに合わせることで余計に疲弊してしまうというか。

持ち味を殺し合うという、謎の現象が起こってしまいます。

一緒に走るのも、同じ時間に同じ景色眺めて走るのも旅行みたいで楽しいんですけどね。

個性の違う二人。結果的に先月の野辺山みたいに途中で一緒になれば一緒にいけばいいけど(95km位で追いついてきた。恐るべし。追いついてからは奥さんが僕に合わせた感は相当ありますが)、基本お互いの好きに走って帰りの道中で結果報告会で良いんじゃないかと。野辺山はそんな感じで走ってそれはそれで楽しかったしと。

これについては走りながら奥さんと話しましたが(朝家を出る前に見た「牡丹と薔薇」ばりのやりとりをしたかどうかは想像におまかせします。。)、そうしようということになりました。

「あなたと私。いわばうさぎとかめ」

「うさぎとかめは一緒に走れないのよ!!」

「さぁ、あなたは行って!!私と別々の道を行って!!」

「私はこの後、好きに走って必ず、必ずゴールに辿り着くわ!!」

これを牡丹と薔薇ばりに目を血走らせて、ワナワナして奥さんに言い放ってませんが、まぁこんな感じの話を二人でして、黒山エイドあたりから奥さんは先行。僕は好きに進んで行くこととなりました。

残り11km。なんだかんだで楽しい奥武蔵の坂巡りも終わりが近づいてきました。

2022年奥武蔵ウルトラマラソン 最終話「まさかの快走 ~ここからがマグマなんです~」に続く。

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