一番キツさを感じた時間帯をどうにか乗り越え、登り続きの前半戦もあと13km。
オクムの中間点は、数字で見れば78kmだから39kmなんだろうけど、僕は折り返し点の49kmだと思っている。49kmの折り返し点を過ぎると、地獄の登りまくりパートが一段落して僕の好きな下りパートに入っていくからだ。
気持ちはだいぶ楽になったけど、良くも悪くもキツさに波があるんだからきっとこの先もキツい時間が来るに違いない。
焦らず、補給や体を冷やすことなどをしっかりやりつつ、楽しんで進んでいくのみだ。
オクムで一番好きなゾーン
人間の気持ちって不思議なものだ。
さっき気持ちが負けている時には、壁のように見えて「無理無理。歩こう。」と思っていた坂も、気持ちが復活すれば「3分だけ走ってみよう」となる。3分走っても、息が弾まなければもう少し走ってみようとなる。
そうすると、少しだけでも前向きに取り組めたことに対して自信が持てるようになる。
自信が持てると、何故か体が軽くなる。
もう少しやってみようか、と元気になってくる。
そんなことの繰り返しで、気が付いたら40kmを4時間30分切って通過していました。
時計見た時には「!?」と焦りました。
僕、オクムの40kmはいつも5時間超えているのでビックリ。僕にしてはすごい速いぞ!!
少しでも以前よりも多く登り坂を走ろうという試みは、すごい成果を挙げていた・・・。
こんな感じで、ランニングだけじゃなくて他の事もコツコツと自分に出来ることを継続してやれる人になりたいなぁ・・・・。
自分に出来ることを楽しんでコツコツ積み上げていって、気が付いたらすごいことになっていたなんて、最高じゃないか。
そんな気持ちで大好きな刈場坂エイドの景色を堪能した後は、大好きなハワイアンエイドへ。
昨年のオクムはここで折り返しでしたが、今年はコースが復旧しているので丸山エイドも行けます。
うれしいような、キツいからもういいような・・・複雑な気持ちでしたが、やっぱり丸山エイドに行けるうれしい気持ちが勝っておりました。
先行するランナーさんとは、ずっと前からスライドし続けていて速い速い。
「ナイスラン!」「ファイト」
と声かけしたり、されたりしながら進んでいくのが本当に楽しい。
さ、丸山エイド着いたぞ・・・・って所で奥さんとスライド。
「かき氷、あるよ!!」「お互いがんばろう!!」
と奥さんからうれしい情報が。かき氷。かき氷・・・・!!
登り地獄を終えた達成感と、かき氷が食べれるうれしさ、そしてエイドに入る時の応援の方の賑やかさのおかげで、まるでゴールしたような気分で丸山エイドに入っていくのでありました。
攻めの下り!
かき氷、最高に美味しかった・・・・!しかも食べる時はどっかり座って景色眺めながら、最高の気分でした。
かき氷を食べながら、ペース表を確認。
ここからは、登り返しもあるけど基本的には下り。下りが好きな僕としては攻めまくるしかない。
下り坂。
2015年の初めて参加した野辺山ウルトラマラソンの79km地点、馬越峠のてっぺんでこのままのペースで行ったら間違いなく関門に引っかかるので、決死の覚悟でメリメリいう大腿四頭筋に鞭を打って馬越峠の下りをすっ飛ばしていき、奇跡の13時間57分のゴールをすることが出来た。
その成功体験から、下り坂は得意だと勝手に思っている。
登りの時と全然違うスピード感と、風を感じて体が冷やされるのが心地よい。
木々の間から見える景色もいい。
この下りを走っている時間が本当に気持ちいい。
しかし、そんな快調に最後まで行かさないとオクムは最後の攻撃を仕掛けてきた。
嗚呼、自業自得
快調に下りを走っていると・・・・
!!
僕「うああ・・・腹がいてえ!なんだこれ!!これが差し込みか!!」
オクム「・・・・いいえ、ただの食べ過ぎです」
オクムがこのまま僕をゴール地点にすんなり帰してくれる訳がないと思っていたが、まさかの差し込み・・・じゃなかった。腹痛とは。しかも食べすぎ。
自爆、自業自得、間抜け、セルフ虐待、セルフ阿鼻叫喚、、、、
あんだけメンタルマネジメントがどうとか散々計画していたのに、食いすぎで腹が痛くなるとか、どんだけバカなんだ俺!!
40過ぎたおっさんが楽しすぎて食べすぎるとか子供かよオイ!!
ここまで、小麦アレルギーで食べれないものもあるけど、エイドのもの、携行しているものと色々なものを大量に食べて来た。
バナナ、グレープフルーツ、スイカ、トマト、水、スポドリ、OS-1、inゼリー、塩熱サプリ、キウイフルーツ、かき氷、コーラ、カフェオレ、生茶、紅茶、ファンタ・・・
しかも大量に食べてきた食べ物3トップのバナナとグレープフルーツとスイカはエイドに並んでいれば必ず口に放り込んでいた。
エイドステーションには、小麦アレルギーがなければ食べたいものが他にもいっぱい。
まだ小麦アレルギーを発症していなかった頃は、マジで食べ過ぎて大変なことになっていたっけ。
そんなエイドが豪華すぎるスポーツエイドジャパンの大会。
これからは、「食べすぎ注意」という自分へのメッセージもペース表に入れておこう。
そんな反省というか、当たり前だろという感じのことを思いながらお腹をさすりながら走ってみる。
・・・痛いけど、別に走れない訳でもない。
少しだけスピードを緩めて、痛い事は頭の片隅にでも置いて、下っていこう。
やがて、食べすぎな自分への反省も、お腹の痛みも消え失せた頃には残りの距離も10kmとちょっとになっていた。
楽しかったオクムもあと少し。
ラスボスのユガテエイドと清流エイドの間の登り坂が終わったら、下りのみだ。
行くぞ。
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