先日、なんとなく日テレジータスをつけたら「ジャイアンツベストゲーム 2011年長野サヨナラホームラン」などという番組をやっていた。
2011年シリーズ最終戦、巨人ー横浜戦。
日テレや巨人ファンから見れば、サヨナラホームランで勝った最高の試合。
僕やベイスターズファンからすれば、色々な意味で忘れることの出来ない試合だったように思う。
そう。この試合が横浜ベイスターズ、最後の試合だった。
バッテリーは国吉ー黒羽根。
ファースト筒香。
ショート渡辺直人。
サード村田。
何を見ても懐かしいし、村田がすごい内野ゴロで全力疾走していた。
そうだ。当時は「内野ゴロで全力疾走する」ということすら話題になる位のチームだったっけ。
この試合でベイスターズはサヨナラホームランという悲惨な負け方をして、その後身売りとなった。
試合の結末は知っているものの、僕は懐かしさからしばらく見入ってしまった。
僕は当時、身売り報道が出ていたベイスターズは跡形もなくなるんだろうなと思っておりました。
この試合の結末で見た長野選手のサヨナラホームランで沸いた東京ドームのライトスタンド。オレンジ色のタオルがクルクル回るのを見ながら顔面蒼白、虚無の状態になっていた当時の僕に、全てのベイスターズファンに伝えたい。
そこから11年後の2022年はシーズン2位で終えて、球団は横浜にいるんだよと。
そう。想像よりも未来は悪くはならなかったのだ。
悪いどころか、良くなっていると思う。
ベイスターズの件に限らず、未来を不安に思うこの思考の癖はなんなのだろうか。
不安を動機付けにして、今をがんばるとか、耐えるのは楽しい生き方ではないと僕は思う。
そんなことを横浜ベイスターズ最後の試合を見ながら思ったことをつらつらと書いていきたいと思います。
虚無の向こうに見えた、不安な未来
当時僕は「モバゲーベイスターズ」なんて生ぬるいものじゃなく、球団が横浜からなくなるのではないかとか思っていました。
別に、生きていく上で推しの球団がなくなったことなんて特に影響はない。
なのに、なんでだ。
なんでこんなに不安で、残念な気持ちなんだ。
仕事中に一球速報を見て「あ、また負けてら」と悪態をつく日々。
順位表を下から見る癖がついてしまったとか、
100敗したらNPBを抜けろと友人からネタにされたり、
そんなことも出来なくなるのか。
やばい。俺の生活から野球、いや、ベイスターズという彩りが消えてしまう。
そんな不安でいっぱいの2011年のシーズン終了でした。
本当の未来
その後、横浜ベイスターズはDeNAに買収。
球団名は横浜DeNAベイスターズ。本拠地も横浜のまま。
「え!マジで!?継承と革新!?継承してくれるの??」
これにはかなり驚きました。
その後のDeNAと球団の歩みは割愛しますが、強いチームになり、閑古鳥が鳴いていたハマスタは超満員となりました。
「絶対行けない」と思っていたクライマックスシリーズも日本シリーズも行き、2022年も2位となりました。
そう、僕が想像していたような悪い未来にはならなかった。
むしろ、かなり良い未来なのではないだろうか。
未来は、そんなに悪いもんじゃない
この横浜ベイスターズ最後の試合をたまたま見たことで、一つ思ったことがあります。
それは、このベイスターズの一件に限らず、
「未来は、そんなに悪いもんじゃない」
ということです。
もちろん、未来は今の積み重ねの先にあるものなので今この瞬間をしっかり生きていかないと「想像よりも良い未来」はないかもしれない。
でも、想像よりは悪くならないな。
そんな感じで今を見据えつつ、どこか楽観的な気持ちもこれからは持っていた方が良いと思いました。
今の風潮として、
「最悪の事態に備えて」
「いざという時のために」
「将来困らない為に」
「老後の2000万円問題(アレは条件次第でいくらでも変わると思うが)」
などなど・・・
とにかく不安を煽るようなことが、多く叫ばれ多く拡散される。
不安は、怒りを呼び、さらに大きな不安となる。
不安に支配され、不安をモチベーションに生きるなんて、嫌だ。
そんな風潮にはドロップキックだ。
そんなふうに思っていても、不安はスルリと僕の隣へやってくる。
僕はそんな時、こう思うようにしております。
そんなに不安に思っていても仕方がない。
今やるべきことをやったら、何か楽しいことでもやってドンと構えていようじゃないか。
未来はそんなに悪いもんじゃないよ、と。
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