「おあっ!!いてててて・・・・」
ここは館山若潮マラソン、40km地点。
ごまかしごまかし走ってきたけど、ついに過去最大の脚攣り地獄に襲われた僕は棒立ちで攣りが収まるのを待っていました。
いてえ。やべえ。
どんどん抜かれる。
順位とかタイムも気にしていないけど、ここまでごぼう抜きされるのは気持ちの良いものではない。
さてさて、あと2km。
攣りが収まった後、この反抗的な脚をどこまで手懐けられるかな・・・
そんなことを思いながら、左手に広がる海を眺めて脚攣りの痛みをごまかしていたら。
「大丈夫ですか!?」
んん??
振り返ると、応援の方がスポドリとコールドスプレーを持ってきてくれている。
「もう後2kmなんで、落ち着いていけば大丈夫ですよ!!スポドリ飲みますか??」
感謝感謝でスポドリを頂き、コールドスプレーは筋肉がさらに固まりそうな予感がしたので遠慮させて頂いて、お礼を告げていると・・・
「ザッザッザッザッ」
・・・この地点で集団で走る足音・・・・アレしかない。
来たか!!3時間30分のペースメーカー!!
僕の目に、心に、最後の闘志の火が灯った音が聞こえたような気がした。
そんなフィナーレからちょっとさかのぼって、同日朝の3時。ゴソゴソと起きだす所から楽しすぎる一日は始まった。
久しぶりにきたぜ、館山!!
館山若潮マラソンの日の朝は早い。
3時起床、4時出発。
日の出前の首都高湾岸線の工場夜景を愛でつつ、館山へ向かう。
道路は快調。ただし早起きのせいか、あくびが止まらない。
大会会場へのドライブの時間が大好きで、今日のレースプランなどを話しつつ向かいます。
アクアラインを抜けて、館山道を抜けて、ようやく館山へ到着しました・・・・。
2020年大会以来、3年ぶりの館山です。2020年からは本当に色々あったからのう(遠い目)
車で走っているだけで、懐かしい気持ちでいっぱいになりつつ駐車場へ。
今回はいつも使っている第一中学校から会場へのシャトルバスがないとのことなので、会場により近い鏡ケ浦クリーンセンターに駐車。
なんだかんだで6時30分位には着いたので、その後仮眠。
仮眠してスッキリした後、8時位に会場入りしました。
ついに号砲!戦いが始まる。
それにしても寒い。例の寒波はだいぶ弱まったものの、寒がりの僕は今日は半袖・短パンは無理だなと思っていたので予定通りの、
- ロングTシャツ+ウインドブレーカー
- ロングタイツ+ハーフパンツ
こんな感じのジョグする時と同じ格好で出走を決意。
これくらい寒くて薄着で整列して、スタート前に体が冷えるとスタート後に早く体を暖めたいとオーバーペースになって失敗したことがあったので厚着で。
オーバーペースはいかん。
大事なことなので、もう一度。オーバーペースはいかん(こんなに思っていたのに・・・w)。
暑くなったら、ウインドブレーカーは脱いで腰に巻けばいいのだ・・・。
ふふふ・・・寒さ対策も万全。
トイレを済ましたり、ブースを見たりしているとあっという間に整列の時間がやってきました。
奥さんと話したりしている間に、あっという間にスタート1分前。
ついに、3年ぶりの館山若潮マラソンがスタートしました!
あれ?コレ行けるんじゃね?
この日のレースプランは4:40/km位で行って、後半は粘る。
どうなるかわからないけど、3時間20分~3時間40分位の間でゴール出来たらいいなと思っておりました。
イーブンでいければ最高ですが、館山若潮マラソンはこの通り後半がタフ。
こんな感じのコースなので、前半はとにかくオーバーペースになってはいけない。
オーバーペースになってはいけない。
オーバーp・・・ってオイ!!
5km地点通過タイム:22分52秒
「あんたバカぁ!?」
そんな声が聞こえた気がしたし、自分でもそう思ったので自重しようとしているんですがこんなに応援してもらえて、大好きな館山若潮マラソンを久しぶりに走れて、応援に手を振ったりしながらキャッキャ走ってたらこうなってしまったんです。
いやね、抑えるよ。
時計ばかり見ているのももったいないので、呼吸に気を配り、呼吸が弾んできたらペースを落として走って、とにかく抑えて抑えて。
そんな感じで迎えた10km地点。
10km地点通過タイム:45分29秒(5~10kmもペース落ちず・・・)
○| ̄|_
なんてこった・・・・
これは3時間15分切りより速いペースだよ・・・・。
ヤバいよ。オーバーペースはダメだってあんなに言ったのに。
いや、待てよ。
あんなに抑えているつもりなのに、このペース。
呼吸だって荒れていない。
むしろジョグをしているかのように呼吸は静かだ。
「アレ?!これイケるんじゃね?無欲の3時間15分切りとか。」
40km地点でド派手に足が攣って完全に一時走行不能に陥り、調子こいたことを館山に土下座して謝りたくなる約2時間前、こんなことを思っていた自分がマジで恥ずかしいw
この後の阿鼻叫喚・精神崩壊のカオスが待っているとも知らずに走っていくのでありました。
コメント