絶望のミニマリズムによって、シンプルになった僕のランニング。
だからといって、マラソンが楽になる訳ではない。
しかも、今から行く館山若潮マラソンは結構タフなコース。
多分これまでに10回近く走っているけど、毎回アップダウンにやられている。
「ここを快走出来れば、かなりタフになったと言えるんだけどなぁ」
などと、いつも思うけど、毎度返り討ち。
スタート時の混雑を抜けて、賑やかな市街地を走っていく。
呼吸が少し弾む位で、力を抜いて、このままの感じで42km行けそうなペースを感覚で探る。
・・・・。
・・・・・・・。
この探る感じ、ダイヤルでラジオの周波数を合わせていく感じに似ている。

・・・うん。多分このリズムでイケそうな気がする。
そんな感じで2km地点を通過する頃、巡航モードに入っていった。
今回の作戦

今回、作戦としては「ペースは数字で把握せず、感覚で。42km走れそうな上限のペースで押していく」という作戦。
そしてこの館山若潮マラソンのコース。
30km前後の激坂がやべえというのは、僕も思うし、確かにそこが一番インパクトがある。
でも、ハーフまでの細かいアップダウン。これも凶悪。
これまでの館山若潮マラソンとの戦いでは、ハーフ地点で脚をゴリゴリに削られて後半はヨレヨレというパターンがほとんど。
今回、このアップダウンに負けない脚を作る為に、6月から今月まで毎月ヤビツ峠に通った。
この「メイドinヤビツ峠」の脚で前半のアップダウンを乗り切ること。
そして、30kmまでは眠るように巡航。
30km以降も、走るリズムを堅守。
40km過ぎで、ラストスパート。
これを自分の感覚頼りにペースを刻んでいく。
それが今回の作戦だ。目標タイムは、ない。
この日の42km走れるであろう上限のペースで走るので、ゴールできたタイムが、今日のベストタイムだ。
歓喜の!?南房パラダイス
市街地を走っているうちに、前方に大きな集団が近づいてきた。
ビブスを見ると「3:30」の表示。
あれが3時間半切りのペースメーカーか・・・、ていうことは、今走っているペースは5:00/kmよりも速いということか・・・。
ここで一瞬、直近のマラソンのタイム(昨年の館山若潮マラソンの3時間57分)を思い出し、「突っ込みすぎているか?」と弱気になりそうになったけど、「いや、俺は昔のケンシロウ・・・じゃなくて、昔のこばすけじゃない」と思い直し、今のリズムを堅守することに。
こういう形でフルを走るのは初めてで、不安だけど、外的要因に左右されずに自分のリズムを堅守だ。
「航路を守れ・・・・」
インデックス投資の勉強をしてる時に読んだ本に書いてあったフレーズだけど、これはランニングにも当てはまるな。
そんな感じで10km通過。ジェルを摂取。
この日の補給は、

これらをポケットに。12月に30km距離走した時は無補給でヨレヨレになったので、今回は10km置き位に糖質を摂ることに。BCAAは20~25kmらへんで。塩熱サプリ適当なタイミングで。
そんな感じの補給計画。小麦アレルギーがあるのでエイドのものはバナナと飲み物位しか摂れないので、結構補給はシンプル。

10kmを通過し、まだ全然楽な感じ。景色も気持ちいい。
房総フラワーラインに入り、塩熱サプリを暇つぶしで口に含んで走っていく。
この辺りは謎に集中していて、どんどん距離を消化していっている感じで、あっという間に20km地点の南房パラダイス(なんか雰囲気変わった?と通過した時思ったので後日調べたら昨年閉鎖したようです)に到着。

いや、ちょっと待って!!昔「悲しみの南房パラダイス」というタイトルの振り返りブログを書いた位、毎回ここで脚がやられているんだけど、今回は全然大丈夫なんですけど!!
こ・・・これはなんなんだ。
落ち着け。まだ所詮半分。喜んでいる場合じゃない。ここからあんな坂やこんな坂が手ぐすね引いて待っている。
房総フラワーラインが終わり、スーパー「おどや」を左に曲がっていくと、ダラダラと登りが続き、30kmでその登り坂はピークを迎える所。

この「おどや」を曲がった所から激坂までの区間も、かなり大切な所。
ここで、神集団が現れるッッ!!!
青天の霹靂
スタートから、ずっとこの辺りまでは単独で走っていましたが、この辺りでちょうどリズムの合う集団があり、そこに乗っかっていくことに。
今回、ベストタイムを出せたのはこの集団のおかげもかなりあると思う。
少しでもリズムが狂うようなら、付かないで後ろを走るか、前に出るかするつもりでしたが結果的に30km手前までこの集団の中で走ることに。
これはかなり幸運だった。
それにしても、館山の道中の応援は賑やかで、素朴ですごく元気が出る感じなのだが、この辺りでは乗馬しながら応援してくれる方がいて、走りながら「おお!すげえー!!」と反応してしまった。
今回、いつもより自分の呼吸やリズムに集中しつつ、淡々と走っていったけど、ものすごく応援に力を頂いた。
そんなこんなで進んでいくと、ついに例の看板が。

急坂ね・・・・、ついに来ましたか。
ヤビツ峠で練り上げた我が脚がどこまで通用するか、楽しみ・・・。
そんなことを思いつつ意外と一定のペースでてっぺんまで登り切れた頃、さっきまでいた集団がバラけて3人で走っていたうちの隣を走っていた方が「どれくらいのタイム狙って走ってます?」と聞いてきた。
僕はこの時点まで時計を見ていなかったので「時計見て走ってないんで、今どれくらいなのかわからないです。」と回答。
隣の方が「今平均4:40/km位で走ってます。ちょっと上げれば3時間15分切り狙えますよ」と。
僕は聞いた瞬間、

となったことは言うまでもない。
「そんなにいいペースで走っているのか・・・・」と驚いた。

隣の方には、「そのペースだともうすでに僕は自己ベストペースでここにいるし、今走っている感じだとビルドアップはキツイっすね」とお答えした。
聞いてきた隣の方ともう一人の方は、その会話が合図となったのか、ビルドアップして行ってしまった。
「すげえな・・・・」
一瞬追いかけようか迷ったけど、それをするとこれまで刻んできた「42km走り切れる上限のペース」を超えてしまう。
若干上げてみたけど、体の反応は明確にそう言っている。
さぁ・・・ここからはまた一人旅ですな・・・!!
名物私設エイドの船盛エイドで暖かい紅茶を頂いて、いざ、後半戦、最終決戦へ。
2026年館山若潮マラソン振り返り 最終話「ギリギリの攻防」に続く。


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